中矢伸一の「日々是弥栄」

御朱印について

昨今、御朱印をめぐるトラブルが、各地の神社で相次いでいるようです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190512-00000023-it_nlab-life

 

神社だけでなく、お寺でも同様なことが起きているに違いありません。

現代日本人の霊性の低さを表す、象徴的な出来事のように思います。

 

御朱印について、小会の会員さんにも集めている人がいるため、私はこれまでとくに

意見することはなかったのですが、こんなふうに問題が大きくなってくると、私も

黙っているわけには参りません。

 

御朱印帳については、最初から苦々しく思っていました。

神社をスタンプラリーか何かと勘違いしているのではないでしょうか。

いろいろな神社をまわって御朱印をたくさん集めることで、開運されるとか、良いこ

とが起きるとでも思っているのでしょう。

まさに「我れ善し」の典型ではないかと思います。

 

神社とは、静かに神様に感謝の想いを捧げる場所です。

あるいは、自分以外の崇高なる何か(皇室の弥栄、日本の繁栄、世界の平和など)の

ために祈る場所です。

それを、自分が良くなりたいがために、我先に御朱印に群がるとは、あさましいにも

ほどがあります。

せっかく神社側が気持ちを込めて記してくれた御朱印も、受け取る側がこんな想念で

は、集めれば集めるほど、その人は自らメグリを積むことになるでょう。

 

誰が仕掛けたブームなのか知りませんが、神社側も、参拝客を呼び込むために無理し

て御朱印など授けない方がいいと思います。

 

そこへいくと、東本願寺などは立派ですね。最初から、「朱印はしない」立場を明確

に打ち出しています。

http://www.higashihonganji.or.jp/sermon/leaflet/02.html

 

まったくその通りだと思います。

よく、パワースポットとかいう理由で神社に参拝する人がいますが、御朱印集めは、こういう低俗な御利益信仰の人たちに通じる考え方だと思います。

 

日月神示によれば、最初は自分本位の祈りであっても神様は許してくださっているよ

うなのですが、いつまでもそんなレベルにとどまっていてはならないと記されていま

す。

「始めは自分本位の祈りでもよいと申してあるなれども、いつまでも自分本位ではな

らん。止まると悪となるぞ」(『黄金の巻』第98帖)