大坂なおみ選手と日本人
全米オープンで優勝した大坂なおみ選手が、すごい人気です。
最初に大坂選手をテレビで観た時は、日本語もカタコトだし、ハーフのようだし、正直、どうも日本の選手という感じがしませんでした。
それが、セリーナ選手を見事に打ち破り、優勝した時の彼女のコメントを聞いた時、私の印象はガラリと変わりました。
皆さんご存じだと思いますが、あの表彰式の時、司会者が、
「全米の決勝でセリーナとプレーするのが夢でしたね。現実は夢と比べてどうですか?」
と尋ねると、大坂選手は、
“I’m gonna sort of differ for your question. I’m sorry”
「ちょっと質問とは違うことを言いたいのですが、すみません」
と前置きし、涙を浮かべながらこう話し始めました。
“I know that everyone was cheering for her and I’m sorry it had to end like this. I just wanna say thank you for watching the match. Thank you.”
「皆さんがセリーナを応援していたことは知っています。こんな終わり方になってすみません。ただ試合を見てくれてありがとうと言いたいです。ありがとうございます」
“It was always my dream to play Serena in the US Open finals, so I’m really glad that I was able to do that, I’m really grateful I was able to play with you. Thank you.”
「セリーナと全米オープンの決勝で試合することはずっと私の夢でした。だから実現できてとても嬉しいです。(セリーナに向き)あなたと試合できて本当に感謝しています。ありがとうございます」
女王セリーナに勝ったというだけでなく、四大大会で優勝するという「グランドスラム」を成し遂げたんですから、喜びを爆発させても構わないわけです。
しかし彼女は、自分が勝利者であることをアピールすることもなく、まさかの「お詫びの言葉」を述べたのです。
そして、ブーイングする観衆とセリーナ選手に対し、とても謙虚に、感謝の言葉を述べました。
このスピーチには、すべての米国民が称賛しただけでなく、世界中の人々の感動を呼び起こしました。
私も、大坂選手のこの言葉を聞いて、彼女が本当に「日本人らしさ」を持っていることを知り、大変感動しました。
日本人が感動するのならわかりますが、アメリカ人も含め、世界中の人々が感動したというところに、私は深い感慨を覚えました。
それは第一に、大坂選手は誰もが認める実力者だということ。
技術力でもメンタルな部分でも、本当に強い。
まだ20歳だし、おそらくこれから世界女王になることでしょう。
それでも、あのような謙虚さを兼ね備えている。
だから、みんな感動するわけです。
強いだけでもダメだし、謙虚なだけでも、あそこまでの感動は呼びません。
両方兼ね備えているというところが、彼女の美徳であり、またそれが日本人にとっての美徳に重なるわけです。
闘えばものすごく強い。無敵の強さがある。
でも、その強さをひけらかさず、心優しく、とても謙虚である。
これが日本人らしさであり、日本が目指す「国」としての姿だと思います。
そうなってこそ、世界の国々は日本に憧れ、次第に日本を中心とする世界というものが出来ていくのです。
ですので、「日本人」という時、肌の色とか、日本語が出来るか出来ないかということは関係ないと思います。
日月神示では、○にゝの入った「⦿(マルチョン)」という形で「にほん」と読ませる場合もあります。
本当の意味での日本人とは、「⦿人」のことなのです。
「⦿(神)の国にも外国の臣がおり、外国にも⦿の子がいる」(『上つ巻』第2帖)
「神の目には外国も日本もないのざぞ。みなが神の国ぞ」(『地つ巻』第15帖)
私も大坂選手を見習い、「⦿(にほん)人」になれるように、努力していきたいと思います。