日月神示は「予言」の書ではない
先週は、台風21号が関西を襲い、北海道内で初となる震度7の地震が発生するなど、大変な一週間でした。
こんなふうに立て続けに天変地異が日本に起こるようになってくると、次は何が来るのか、いったい日本はどうなってしまうのかと不安を抱く人が多くなります。
そのせいか、最近、日月神示に関心を持つ人が増えているようです。
大きな天変地異が起きたり、大災害に見舞われたりすると、自然に対する人間の無力さを知るのでしょうか、何かそうした大いなる叡智(神)があるのなら、本当のことを教えてほしいと思うのかもしれません。
ただ、日月神示は、ノストラダムスのような「予言」の書ではありません。
もちろん、予言的な記述も多々ありますが、いついつ、どこそこに何が起きるとかいったことはいっさい書かかれていないので、それを期待して読むと、失望すると思います。
具体的なタイムスケジュールのような記述はありませんが、だいたいの「流れ」は書いてあります。
しかも、かなり抽象的な表現で書いてあるので、そこから正確な未来展開を導き出すのは難しいと思います。
というより、「未来」というのは「現在」の連続から生まれるので、いつどこで何が起きるという「予言」は成立しにくいというのが本当なのです。
未来が見通せるという霊能者の予言が外れてしまう理由は、そこにあります。
じゃあ、日月神示とは何かと問われると、私も答えに困るのですが、いちおう日本の神々の名が出てきますから、神道系の教典のようなものと言えるとは思います。かといって、神道のカテゴリーにはおさまりませんし、そもそも人間が書いた「教え」ではないので、他の宗教の教典と比べるとだいぶ異なります。
予言書のようでもあり、宗教書のようでもあり、人生を開くための実用書のようなところもあり、あるいは、読む人が読めば、「帝王学」となるようなところもあります。
その人の「器」によって響き方が異なり、いろいろな解釈や発見があるのが、日月神示です。
なかなかわかりづらいかもしれませんが、ご自身で何度もお読み頂き、その感覚を味わって頂ければと思います。