新渡戸記念館を巡る「明け渡し訴訟」、新渡戸家による反撃が始まる
青森県十和田市にある新渡戸記念館の廃館問題については、『玉響』やメルマガ、SNSを通じてたびたびお伝えしていますが、今回は久しぶりの続報です。
5年にも及んだ行政訴訟では、残念ながら十和田市の主張を認める司法判断となりましたが、もともと行政訴訟というのは、行政上の手続きに瑕疵(かし)があるかないかを判断するというもの。
「手続き上」はべつに問題ないわけですから、そこを争って勝てるかというと、難しいものがあったわけです。
十和田市は、身内の会社を使って一方的に記念館の耐震診断を行い、手でドンと突けば崩れるような強度しかないと結論づけました。
東日本大震災の時でさえ無傷だった建物なのに、明らかにおかしなデータを出してきたのです。
最高裁まで行った行政訴訟では、そこの核心部分には触れられず、市の手続きに問題はないということで結審しました。
「手続き」なら、問題はないに決まってます。
争いの元になっている強度データが、あり得ないぐらい、めちゃくちゃだろうと言っているのです。
だから、第三者の専門家に依頼して耐震性の再診断をしてもらえば、それでいいのです。
そうしていれば、とっくの昔に決着がついていたはずなのに、どういうわけか市がかたくなにそれを拒んでいるため、ダラダラともう5年もこんな裁判をやっているわけです。
まあ、「どういうわけか」なんてことは明々白々なんですが。
再診断なんかされて正しいデータが明らかになったら、市としてはもう終わりです。
訴える側も訴えられる側も、関係者全員がわかっていることです。
行政訴訟で自分たちの主張が認められたと思った十和田市は、恥も外聞もなく、今度は新渡戸家に対して「明け渡し訴訟」を起こしてきました。
その第一回口頭弁論が、9月30日、青森地裁で行われました。
新渡戸家は今回、5人の超優秀な弁護士で弁護団を結成し、市との対決に臨んでいます。
1人は建築物専門の元裁判官、1人は文化財が専門、元法務省で国専門の弁護士が2名。
そしてもう1人は、コンピューターのように膨大な情報の中から的確に抽出・分析・処理することができる弁護士だそうです。
いよいよ新渡戸家による反撃開始です!
どうか引き続きご支援のほど、お願いいたします。
★新渡戸記念館廃館問題
https://www.youtube.com/watch?v=1z5DutTutwE
★「新渡戸記念館」ホームページ
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