Media 有志の会より時事情報をお届けします ※必ずしも中矢伸一個人の意見ではございません

北朝鮮問題、現時点の整理(4月27日)①

 
【要約】

北朝鮮、重大な挑発なし 軍創建85年(日経電子版) 2017/4/26
北朝鮮は25日、朝鮮人民軍の創建85年の節目を迎えた。韓国軍は同日、北朝鮮が日本海沿岸付近で過去最大規模の砲撃訓練を実施したことを確認した。ただ、核実験や弾道ミサイル発射など重大な挑発は確認されていない。関係国は引き続き、警戒を強めている。

 
 

【コメント】(kon)
表面上の情報のみが錯綜しており、いたずらな不安感のみが増している感じがしますが、少し時系列をさかのぼって考えてみたいと思います。
(私見を含めますがご容赦ください)

 

2回(次回は明日)に分けて掲載します。

 
 

[大前提]
・国の大小を問わず、自らの国益と経済原則に従って行動する。

 
 

[前提]
・朝鮮戦争(1950~1953)の休戦協定は、国連軍(実質米軍)、北朝鮮、チャイナの間で結ばれた。ただし、当時のチャイナの国力から考えて、米と正面切って一戦交える力はない(兵は出しているが)のでは?
・実質、旧ソ連の後ろ盾があってこそチャイナは戦えたともいえる。
・つまり、北朝鮮の成立過程において、その後ろ盾はソ連であった(現在もロシア-北朝鮮間には地続きで国際列車が走っている)。もちろん経済的にはチャイナ圏である。
・朝鮮半島住民は民度が低く、米ソ間では「信託統治領にすべき」というのが、第二次大戦終盤の両国の基本認識であった(Wikipediaより)。
・米中ロにとって、北朝鮮は「ちょっとした問題児」のレベルがお互いに利用しやすく望ましい。

 

米国:東北アジアに第7艦隊を派遣、維持できる(軍需産業のニーズ)
チャイナ:北朝鮮への発言権を持つことで、存在感を誇示できる。北朝鮮地下資源利権を確保。
ロシア:チャイナに同じ。

 

それがオバマ米前大統領の放置のおかげで、北朝鮮の核開発、ミサイル技術がかなり進んでしまった。北朝鮮は今や「アンファンテリブル(恐るべき子供)」である。

 
 

[米国の立ち位置]
・トランプ米大統領にとって最も大事な友好国は、おそらくイスラエルである。イスラエル最大の敵はシリア。
・北朝鮮情勢緊迫と時を同じくして発生した、シリアでの政府軍と思われる毒ガス攻撃に対して、トランプ氏は即座に弾道ミサイル数十発の攻撃を行った。
・もともとシリアの核開発および毒ガス開発技術には、北朝鮮軍の協力、指導が多いに関わっていることは自明。
・シリアへの弾道ミサイル攻撃は、シリア、ロシアへの威嚇が主たる目的だが、その前提となったシリアの毒ガス攻撃は、トランプ氏に「シリアと軍事協力関係にある、北朝鮮のこれ以上の増長は絶対に許さない」との意思を固めさせるのに、十分だったのではないか(仮説)。

 
 

[ロシアの立ち位置]
・北朝鮮の国の設立の経緯から、ロシアは北朝鮮に関して、何らかの「正当な権利、利権(ただし表には出てこないもの。日本に対して米国が持っているような)」を有しているのではないか(仮説)。
・ロシア軍は北朝鮮との国境に軍を派遣しているが、それは安全保障上の対策とともに、火事場泥棒で米中に北朝鮮を荒らされないこと、いざ開戦ののちに、北朝鮮利権を確保するための派遣であろう。
・現在ロシアでは、金融グローバリスト(ロスチャイルド財団など)による「反メドベージェフ(≒反プーチン)デモ」が拡大している。政権浮揚には、対外政策で勝利を収めるのが肝要(クリミア奪還が好例)。2018年3月の大統領選に向け、プーチンは手柄がほしいところ。

 
 

[チャイナの立ち位置]
・これまでは北朝鮮がちょっと暴れても、それを収めることでアジアでの発言権を高めてきたが、今や北朝鮮政権内部の志向の変化を抑えることができていない。
・その背景には、北朝鮮朝鮮と同じ朝鮮族の多い、チャイナの旧瀋陽軍区(現北部戦区)がほぼ反習近平人脈で固められていることが大きい。
・今や習近平は北朝鮮をコントロールできていないことは明白。

 
 

[北朝鮮の立ち位置]
・朝鮮半島は儒教の伝統が長いが、その観点から、金正恩が金正男(腹違いの兄)を粛正することは、重大な犯罪。それが大事になっていないのは、金正恩が下した決定ではないからではないか(仮説)。
・現在、国のトップは金正恩とされているが、実質的には金永南 最高人民会議常任委員会委員長(国会議長に相当。朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員、党内序列は第2位)が意思決定しているのではないか(仮説)。同氏の年齢は89歳。金日成の頃より仕えている。政治的実力、権威とも申し分ない。

 

・これまでの北朝鮮の政策は、日本と韓国を内部からかく乱し、メディア支配とデモなどを通じて、政権転覆をはかるというもの。
・これが韓国では成功し、対北強硬派であった朴槿恵追い落としに成功し、次期大統領は新北派である。一方、辻元清美や福島みずほおよび極左暴力組織を中心とした活動があっても、日本では安倍政権の人気は衰えず、失敗に終わりつつある。
・北朝鮮は反日国家ではあるが、大きな懸案は逆に「拉致問題」だけであり、それさえ解決すれば国交樹立さえありうる。
・日本をはじめとした各国がそうであるように、北朝鮮政権上層部も完全な一枚岩ではない。反日派もあるだろうが、親日派もいるはずである。
・これまでの対日政策は、拉致被害者をはじめとした「人質外交」であったが、第2次安倍政権の圧力重視に、「もう拉致被害者は返して、日本の金と技術を導入すべき」との勢力が強まっているのではないか(仮説)。

 

以下、次回に続きます。
  • メルマガ会員登録